この記事は「アトラエアドベントカレンダー #組織づくりの実践知」の自分のエントリーからの転載です。

社会人になりたての頃は、よく「他責にするな」とか「自責思考で考えろ」と言われたりします。自分も元々インターンで働いていた会社が「自責100%」を合言葉(?)にしていたので、「自責100%」をかなり意識していました。
今日はそんな自分が自責思考で失敗した話と、他責とうまくバランスを取りながら日々の行動を振り返っていることについて書いていきます。(「組織づくり」でも「実践知」でもない気もしますが…笑)
間違った自責は自分を壊す
自分は元々責任感が強く(と言われることが多く)完璧主義な性格も相まって、なんでもかんでも自分のせいにしてしまいがちでした。
チームの雰囲気がいまいち上がりきらないときも、チームの進捗が遅れているときも全部自分の責任にしていました。
そんな自分は、行き過ぎた(もしくは間違った)自責思考が原因の1つとなり、うつ状態になり1年弱の休職を経験しました。
(当時は2週間くらいで戻るつもりだったのですが、仕事を休んだ瞬間に起き上がることすらできなくなり、結果的に長期離脱することになってしまいました。)
弊社ではNotionにメンバーのプロフィールページがあり、その中に「仕事をする上で大事にしている信念」という項目があるのですが、そこに「自責100%で行動する」と書くくらいには自責を盲信(?)していました。(現在は変わっています)
後に認知行動療法という認知の歪みを矯正する心理療法を受けたことによって、正しく扱わないと自分を壊す原因になってしまうんだということを学びました。
自責思考は機会損失を起こす
「原因は自分にある」という考え方は”自己成長”という意味では有効な考え方ですが、一度目線をチームや組織まで広げてみると、いいことばかりではないこともあります。
仕事でミスをしたときの反省として「もっと注意深く確認していればミスは防げた」のように、”意識の欠如”を原因とすることがあると思います。 もちろん意識を高めることも重要ですが、人間はミスをしてしまう生き物なので、仕組みやプロセスに目を向けないとチームや組織としてアップデートできません。

どうしたらよい?
自責思考が強すぎたり捉え方を間違ってしまうと、過度なストレスの原因になったり、チーム力を上げる機会を失ってしまうことがあるという話をしてきました。
では、どうすればよいのでしょう?
自分は、「過去は他責で考え、未来は自責で考える」 という言葉を心の中で呟くようにしています。
どういうことかと言うと 「起きてしまった出来事の原因は仕組みやプロセスにあると考え、それを解決することに責任を持つ。」 と考えるということです。
起きてしまった出来事に対して自責思考で考えてしまうと、メンタルヘルスを損なってしまう原因になったり、仕組みを改善する機会を失ってしまうことがあります。 自責思考を未来に向けることで、主体性を持ってチームや組織の改善に取り組むことができるのではないでしょうか。
(未来への自責が強すぎてしまうと”自分で”解決することにこだわり過ぎてしまうので、”チーム”で解決する必要があるということに注意が必要です。)
おわりに
自責思考も大事ですが、チームや組織を強くするヒントはあえて他責にすることで見えてくることもあります。
生きていれば当然他責に逃げたくなる瞬間があったりすると思いますが、他責は必ずしも悪ではないですし、自分自身や仕組みをアップデートするチャンスでもあります。
うまく両者のバランスを取りながら、「まずは自分から」組織を創っていくことが大事なんじゃないかなと思います。(と無理やり組織づくりにつなげました笑)
ではまた次回お会いしましょう。